太陽光発電 東日本大震災前までの状況振り返り

 新築時から太陽光発電には興味がありできれば設置したいと考えていましたが設置費用が高くで断念しました。その後、2011年に発生した東日本大震災での原発事故を契機に太陽光発電をめぐる状況は大きく変化しています。

 新築時(2006年)から震災前までの過去記事をまとめて当時の考え方、太陽光発電の状況を振り返ります。

太陽光発電は何年で初期費用を回収できる?

 以前、積水ハイムの展示場へ行ってきたとき、ここの売りは『光熱費ゼロハイム』で屋根に取り付けた太陽光発電で家庭内の電力を賄い,余剰分は電力会社へ売るといった内容でした。

 取付費用はというと一般的な3KWの設備で約150万円との事。

(2020-04-16追記)
当時(2006年)は一般的な家庭用で3KWの出力だったようです。我が家に設置した太陽光パネル(2019年設置)は6.3KWですので倍以上です。

 ちょっと待って・・・この初期投資は何年掛かったら回収できるのだろう??

 単純に毎月1万円のメリットがあるとすると初期投資を回収するのに150ケ月(12年と6ケ月)。その間、設備が故障することは無いのだろうか?

(2020-04-16追記)
3KWの出力では毎月1万円の売電収入には全然届きません。当時の売電単価は8円/KWhだったと記憶しています。

 太陽光パネルはもちろん発電した電気は直流なので交流に変換する設備やその周辺機器などなど・・・これらが壊れたときの修理費用は当然、予想が付かない。

 細かいことを言えば、初期投資分をローンで賄ったとすれば金利分の負担もあるので単純に初期投資額が本当の投資額とは言えないし。

 『地球に優しい』『自家発電で光熱費は賄えます』・・・確かに魅力的な面も多いけど投資対効果を考えて見て本当に必要かどうか見極めることが肝心と思います。

太陽光発電機半額に!

 2008年7月26日の読売新聞の一面に『太陽光発電機半額に』の見出しが載っていました。
地球温暖化対策として家庭用の太陽光発電機を現在は200万円~300万円するものを3~5年後に半額程度にするよう政府が後押しする計画だとか。

 また,2005年度に打ち切った個人住宅での購入費補助の復活も検討しているとの事。
日本は太陽光発電の技術が進んでいる割には普及していないですね。

 私も,新築時に太陽光発電考えましたが断念しました。やはり,高価だということ。
県民共済住宅での価格でも設置費用を回収するのに何年掛かるのか,その間,設備は壊れないのか?太陽光発電パネル自体は滅多に壊れるものでは無いでしょうが付属設備の寿命は?
しかも補助金は最大で20万円しか出ません。(各市町村によって異なります)

 これでは大金を投じて太陽光発電を導入する気にならず,オール電化で深夜電力を上手に活用しようとの判断になりました。

 とはいえ,地球の事や将来の事を考えると太陽光発電は魅力的ですのでいつかは導入したい気持ちは持っています。

 今回の記事が実現して初期費用を大幅に抑えて補助金も充実してくれれば何年か後,我が家でも太陽光発電を導入したいです。

(2020-04-16追記)2019年に太陽光発電を設置しました。

太陽光発電補助について

 2008年8月22日の読売新聞の社説に太陽光発電についての記述がありました。
それによると,日本はかつては世界一の太陽光発電国であったが3年前にドイツに抜かれてしまった。要因としては補助金制度の打ち切りが大きく影響しており太陽光発電の普及のためには使い勝手のいい補助制度が必要である!!との主張です。

 今はありませんが2005年まで実施していた補助制度は政府が1994年度から1KWあたり90万円の補助金を支給していたそうです。

 当時は装置が1000万円程度していましたが,その後は価格の低下とともに補助金も少なくなり2005年には1KWあたり2万円になり,以降は廃止になりました。

 この補助金が無くなったことにより太陽光発電の普及が急速に減速しています。
今回,政府が検討しているのが補助金の復活と税制上の優遇の2本建ての政策で詳しい事は決まっていませんが読売新聞の主張では1KWあたり10万円は必用だとのことです。

 大体,今の価格は1KWあたり60~70万円といわれているので1.5%程度の補助となります。
これに加えて税制での優遇も是非とも導入して頂きたいです。

 更に,太陽光発電により余った電力を電力会社へ売るのですがこの時の単価は現在は購入単価と同じなのだがドイツでは購入単価の3倍で売る事ができ,太陽光発電普及に大きく貢献しているようです。是非,日本でも導入して欲しいですね。

 電力会社の負担が大きくなるでしょうがその分は電力会社の単価引き上げで一般消費者に負担して貰っても良いのではないでしょうか?

 何でも値上がり反対ではなくこういった環境に対する負担増なら受け入れられるのではないでしょうか?

 補助金の充実,税制上の優遇に加え,太陽光発電の売電単価が上がり初期の導入費用を数年で回収できる目処が建てば一気に普及すると思います。

 というより,私でしたら以上の3つの政策が実現しなければ敢えて200万円もの投資をする気にはならないですね。そして,5年以内には回収できないと。
(一般の家庭では3KWが多く,この容量なら年間使用量のほぼ半分を賄えるようです。1KWあたり60~70万円ですと200万円以上の投資になりますね。)

 地球に優しい,環境に良いと言われても敢えて数百万円単位の支出はできません。ここは政治の力が必要な時です。

 以上は,福田総理の時に提案された内容ですが昨日(9/1)福田総理が突然辞任を表明しました。是非,次の内閣でも引き続き検討して貰いたいです。

(2020-04-16追記)
東日本大震災による原発事故という大きなショックにより補助金と売電単価の大幅アップは実現しました。こういった衝撃的な災害でも起きないと大きな変化は起きないんだなと感じます。