県民共済住宅 設計士打合せ こぼれ話

2006年の新築時における設計士との打ち合わせ内容を時系列で整理しましたが、どこの打合せで話したか定かでない内容をまとめています。なお、内容は2006年のものですので現状と会わない部分もあると思いますが当時の記録として残すものですのでご了承ください。

エコキュートの容量が減ってしまう

私たちの敷地は東西に10m。南北に14mの面積があります。当然,家は北側一杯に付けて南側に庭を造るようにしますよね。北側には水周りを配置してあるのでユニットバスも北側。当然,エコキュートも北側に設置しようとしたら・・・ 設計士打合せ7回目でスペースが足らないので300リットルタイプにしておきました。値段は変わりませんが。と設計士さんが言うのです。

300リットルってなんか少なくない? 1坪タイプのユニットバスの浴槽容量を調べると満水で311リットルらしいです。300リットルではぜんぜん足りません!(満水にすることは無いだろうけれど、風呂に入ればシャワーは必ず使いますよね。)

設計士さん曰く,『足らなくなったら自動で追い炊きしますからお湯が切れるって事は無いですよ。』というのだけれどそれって昼間の高い電気を使うって事ですよね。それだとエコキュートのメリットが生かせないではないか。

容量が小さくなった分,値段が下がるのならまだしも同じ価格では納得できないものがあるのです。あと50cm南側へずらせば370リットルタイプが置けるという事なので,そのようにしてもらいました。

北側もエコキュート設置以外のスペースが空くのでそこにホームセンターで売っているような小さな物置を置けば無駄なスペースにはならないでしょう。

 勝手口ドアは必要か?

勝手口ドアは必要でしょうか?あるに越した事は無いのだろうけれど我が家の場合は道路に面した所に勝手口ドアが来ます。道路は6mで人、車の通りはそれほど多くは無いのだけれどやはり防犯上心配です。

県民共済住宅の玄関ドアは立派で鍵も2重ロックされており、しっかりとしていますが勝手口ドアは玄関ドアと比べると貧弱です。ガラス部分が割られ進入されそう・・・

そこで『勝手口ドアは使うのか?』と考えると『ゴミ出しの時だけしか使わない。』という結論に達しました。それなら無くても良いのでは?

ゴミだし時の不便と防犯上のメリットを比較して結局、勝手口のドアは無くしました。標準である設備をわざわざ付けないのは勿体無い気もするのだけれどね。。。。

念のため聞いてみました。 『標準で付く勝手口ドアを無くしたのでその分安くなりません?』 応えはNo!

 全窓をLOW-Eガラスにすると○○円アップ

リビング,ダイニングの窓は大きく取りた~い!!!という妻の要望があり構造上許されるまで大きく窓がとってあります。

県民共済住宅では空気層12mmのペアガラスを採用して窓の断熱には配慮されているのですがペアガラスは断熱が良いといってもシングルガラスに比較しての話。

一般的な在来工法の場合, 冬の暖房熱が外に逃げる割合は窓・ドアが48%,壁からは19% 一方,夏の外から入り込む熱は窓・ドアが71%,壁からは13% となっているようです。

いかに窓からの熱の出入りが多いかが解ります。そこで,出来る限りの事はやっておこうと考え,遮熱,断熱に優れるLow-Eガラスを導入しようと考えています。

見積もりでは全窓を対象にしてもらい,見積書をみると一式25万円となっていました。 家(窓)の大きさによって異なるので参考までに我が家は建坪42坪でのこの値段です。

環境にうるさい欧米ではLow-Eペアガラスは当たり前で更に,アルゴンガスを空気の代わりに使い断熱性を高めているそうです。

厳密には,コレだけの投資をした効果があるのか??計算が難しく,はっきり言って解りませんが後から導入する事はまず無いでしょう。またLOW-Eガラスは紫外線カットの効果もあるので床などの日焼けも軽減できそうです。

(2020-04-11追記) 現在ではLOW-Eガラスは標準設備になっているようです。羨ましい。

 屋根の形状は切妻or寄せ棟

パース図を見ると家の概略のイメージを掴めます。窓の大きさ,配置,玄関,ベランダのイメージなどなど。もちろん屋根の形も確認できます。

我が家の場合は切妻の屋根でした。特にお願いしたわけではなく設計士さんが切妻で書いてみたようです。私個人の好みでは寄棟の方が好みなので『どうして切妻にしたのですか?』と聞いてみたところ

『寄棟の場合,ある程度の家の大きさが無いと家全体が小さく見えてしまいますので今回は切妻にしてみました。寄棟にも出来ますよ』

『機能的にはどちらがいいのですか?』と更に質問すると

『大差は無いですが切妻の場合は上部に棟換気用のガラリが付くので屋根の換気を考えると切妻の方が良いですかね。もちろん,寄棟が換気できないわけでは有りませんが比較したときの場合です。』

ちなみに棟換気用のガラリはオプションで1ケ,12,000円。2ケ使うので24,000円となります。確かに改めて周りの家の屋根を見ると大きな家には寄棟が多いですね。小さめの家でも寄棟にしている所もあるけれどやはり家自体が小さく見えます。

ここは,設計士さんのお勧め通り切妻にする事にしました。

 ローコスト住宅のからくり

県民共済住宅の場合,営業マンがいないので直接設計士さんとプランを決めることになります。これをデメリットと感じる人もいるでしょうが私は『業界人の生の声を聞ける』と思うのでメリットと思います。

その中でローコスト住宅について雑談しました。 新聞のチラシでは坪単価20万円代~といった破格のものもありますがそれらにはやはりからくりがあるようです。

 部屋の間仕切壁の長さが決められている場合が多い

この長さまでは標準,オーバー分はオプション扱いになり割高になる。悪質なところでは標準の長さも極端に短い。 また,ドアもオプション扱いになるところもあるようです。ドアも無いとなると本当に『箱』だけが標準仕様ということでしょうか???

メーターモジュール

日本の住宅は昔からの尺貫法を使用しており1間(けん)=6尺、6尺=1.82メートルで、1間×1間が1坪ということになっています。 そして,尺,メーターモデュールで同じ和室6帖でも面積が違ってくるのです。

尺(910mm)モデュールの和室6帖 2.73m×3.64m=9.94平方メートル(=3坪)

メーターモデュールの和室6帖 3m×4m=12平方メートル(=3.63坪)

単純におよそ2割面積が広くなります。広くなって「施主が喜ぶ!」のではなく「ローコスト住宅メーカーが喜ぶ!」のです。 当初,尺モジュールで35坪の家を建築しようとした場合,そのままメーターモデュールに変換するだけで35坪の家をおよそ42坪に出来るのです。まさに数字のマジック!! 注)メーターモデュールを採用している会社がすべて悪意があるとは限りませんので。

(2020-04-11追記) 打合せ当時のメモなんですが今から見ると良く意味わからない?当時は納得していたのでしょうけど。新築当時考えていた記録として残しておこうとは思います。

 ベランダまでもが標準仕様の床面積に含める

坪単価が30万円だとするとベランダにまで坪30万円で施工している事に。どう考えてもぼったくりである。 ちなみに県民共済住宅ではベランダは2坪までは標準仕様で坪単価に含まれる。それを超えた分は38,700円/m2のオプションとなります。

 「必要経費」や「諸経費」で儲ける

必要経費とは設計料や申請、検査などに掛かる費用と仮設トイレなどです。これらは諸経費は明細もありません。(通常、事務所経費です。) 諸経費いくらといわれても素人の施主には『これだけ掛かるものなのか』程度にしか思わない。

『○○坪以上の床面積が標準仕様での坪単価となっておりそれ以下の坪数だと割高になります』という決め台詞

施主としては割高な単価にするか数坪足して標準仕様にするまで頑張る。

 資金繰りの苦労が始まる

契約が見えてくると資金繰りを本格的に行動しないといけなくなってきます。 埼玉県民共済の場合、契約時に契約金額の20%を1週間から10日の間に支払わなくてはなりません。 このお金を会社の住宅財形を考えていたのですが直ぐには降りないんですよね。 〆日と振込み日が決まっていて今月末の契約だと振込みは4月25日。 確実に振り込まれるので2週間くらい遅れても大丈夫なのか設計士さんに電話して確認したところ 『皆さん、親御さんから借りるなりして県民共済の指定の期日にお支払いしていただいています。原則、支払いの遅れは受け付けられません。』 ・・・結構シビア 特に、1回目の支払いは厳しいようです。 親にはあまり迷惑をかけたくは無いのですが仕方ありません。借りることにしました。 これから契約を考えている方、、、1回目の支払いは現金で用意してあると安心ですよ。

 初めて勤務先を聞かれました

2005年の11月から今まで5ケ月間で8回の打合せを重ねて来ましたが契約が目前になった今,初めて勤務先を聞かれました。

そんなに驚く事では無いんじゃない??という声が聞こえてきそうですが県民共済住宅に決める前にはたくさんのハウスメーカーを訪ねました。

毎月新しいメーカーの展示場などに出向いていき,そこではアンケート用紙なるものを渡され記入していくのですが必ず,勤務先の記入欄があります。とぼけて書かないで提出した事もあるのですが100%の確率で『お勤め先はどちらでしょうか?』と,聞かれます。

勤務先,勤続年数からおおよその年収や万が一,退職した時の退職金の概略がわかるので 『この客はいくらまで住宅ローンが組めるぞ』といった読みが営業マンができるから聞きたいのでしょう。

ハウスメーカーによっては訪問した初日に資金のプランを聞かれた事もあります。親からの援助はあるのか,自己資金は今,いくらあるのかなどなど。電卓片手に早速,住宅ローンのシュミレーションを始める人もいました。

まず,金額ありき・・・そんなイメージが残っていました。契約目前になって勤務先を聞く,県民共済住宅らしいです。何気ない事ですが印象に残ったので報告まで。

 クロス,照明選びが大変そう

契約後に決めていかなくてはいけないものの中に内装のクロスと照明があります。カタログを見せてもらったのですがこれが種類が多くてびっくり・・・

県民共済住宅のことだからクロスもあまり選択肢は無いのかなと思っていたのですが全く違いました。クロスのカタログは厚さ20cmはあったのではないかな。

クロスですが子供用に夜,電気を消すと模様が浮かび出てくるのがありますよね。それも含まれていて妻も子供も大喜びでした。子供部屋には絶対にそのクロスを付けると意気込んでおります。

設計士さんも言ってましたがクロス選びが一番大変だそうです。モデルルームのデザインをするときなど1週間はクロス選びだけに費やされるとか。

確かに内装はクロスのイメージで決まるといっても良いですからね。私たちの場合,家の外観を決める外壁材に2ケ月程度の長い時間が掛かるほどの優柔不断な一家,内装はすんなり決まるのでしょうか?

 県民共済住宅についての噂は?

県民共済住宅で打合せを行う前にこんな噂を聞いていました。

県民共済住宅では実際に施工した業者に問題がありクレームを受けると,以降その業者には仕事をさせないので品質のいい家が作れる。』

本当かな~というのが正直ありました。県民共済住宅でそこまで強く業者に強く折衝できるのか?そこで実際に設計士さんに聞いてみる事にしました。すると,

『本当ですよ。1回クレームを受けると業者に指導がいきます。改善されない場合は契約を解消しています。1回クレームが来たから即,契約解消ではないですけど。 また,クレーマーのように些細なクレームはまたべつです。』

う~ん,すごいぞ県民共済住宅。さすが県内第2位の施工実績。現場の職人さんは気が抜けないですね(抜いてもらっては困るけど)

ここまでするから欠陥住宅のような悪い噂は聞かないのかと勝手に納得。建築に詳しくない施主にはうれしい情報でした。

窓のシャッターは標準が普通?

娘の幼稚園に通っているお友達の家が某大手ハウスメーカーで新築をするそうです。その中で『サッシを付けると結構高くなるから悩んでいるの。出来れば1,2階ともつけたいのだけれどね~。1階だけになるかもしれない。。』

窓のサッシって標準ではないんだ。。。。

県民共済住宅では手動シャッターなら標準で全部の窓に付きます。ちなみに,電動シャッターはオプションでスリット無しだと1ケ所につき3万円,スリットありだと1ケ所につき8万円です。シャッターは大体のハウスメーカーでも標準だと思っていたのですがそうでもないのですね。この話を聞いただけでなんか得した気分になりました。

登記は県民共済におまかせ

住宅が完成した後に行う登記ですが、ネットで調べると自分で行うこともできるようです。 自分でできることはやってみたい、そんな考えの私なので登記にもチャレンジしてみるつもりでした。経験を積めるだけではなく10万円以上もの登記費用の節約にもなるし。

設計士さんにも尋ねてみたのですが『県民共済住宅では支払いをすべて自己資金で行える方のみご自身での登記もできます。』とのこと

つまり住宅ローンを組む人は県民共済指定の司法書士に任せなさいとの言うことです。現金で払えるような人は自分で登記をしようなんて思わないでしょう。

理由は、登記に不慣れな人がして住宅ローンの支払いが遅れることを避けたいためのようです。仕方ないので登記は県民共済におまかせです。